[番外編] 都内でビール作り体験できる場所が誕生!「TOKYO ALEWORKS(トーキョー・エールワークス)」
クラフトビール好き・ビール好きの人にとって「板橋」がホットなスポットになりそうだ。2017年12月、下板橋に開店したばかりのブリューパブ「IBU(Itabashi Brewers Unit)」に併設オープンした「TOKYO ALEWORKS(トーキョー・エールワークス)」のメディア向けイベントに参加してきた。
ご存知のかたも多いだろうが、ブリューパブとは、ブリュワリーとは醸造所のこと。店内に醸造設備を持ち、自前でオリジナルのビールを製造しお店で提供しているパブのことをブリューパブといい、クラフトビールブームの日本でも東京中心にじわじわと増え始めている。
このIBUの醸造設備を一般の人も開放し、国内では許認可が必要なビール作りを誰でも手軽に楽しめるサービスを提供するというのが「TOKYO ALEWORKS(トーキョー・エールワークス)」だ。
コンセプトや具体的なサービスの内容については、公式サイトを見ていただけたらと思う。
今や世界的潮流となった、クラフト・ビール。その源流は70年代アメリカで始まったホームブリューイング・ムーブメントにまでさかのぼります。ガレージでクルマいじりにいそしんでいたアメリカの若者たち。「自分でビールを造って飲むことができたらどんなに素晴らしいだろう」。この好奇心がガレージを甘い麦汁とホップの薫る自家製ビールの発信基地に変えていったのです。「Relax, Don't Worry, Have a Homebrew.」
落ち着いて、心配ご無用、ホームブリューを楽しもう。自由な発想とかったつな創造力を育み、ビールの世界に新しいフロンティアをもたらした、この陽気でおおらかな精神を伝えたい。上辺だけのブームではなく、クラフト・ビールの本当の魂を伝えたい。そう、「誰にとってもビール造りは楽しい」。それが「TOKYO ALEWORKS」のメッセージなのです。
イベントの会場はIBU店内。
新しく明るい店内の壁には、タップがずらり。
創設者であり、このプロジェクトを率いるのはジミー山内氏。
米国カリフォルニア在住で、アメリカのクラフトビールブームの基盤となった「ホームブリューイング」の魅力にとりつかた話などを語ってくれた。
今や世界的なクラフトビールブームだが、もともとは米国の個々の家庭でビール作りを楽しむ「ホームブリューイング」が端緒となっている。ガレージや地下などを使って本格的にビール作りに取り組む人も増え、そのための道具もたくさん生まれているそう。
温度はじめビール醸造過程の状態を推察するためのデータを、タンクに取り付けた機器とネットを経由して、スマホでリアルタイムに把握できるシステムなどもあると聞いてびっくり。
日本でもクラフトビールを単なる表層的な「ブーム」で終わらせてしまうのではなく、文化にしたいと。
ここで醸造されたビールを早速味わいつつ、プロジェクトメンバーのプレゼンを聞かせてもらった。
情熱ほとばしるような素晴らしいメンバーが集結したことが、この短いイベントに参加しただけでもがっつり伝わってくる。志ある人のまわりには優秀な人達が集まるものなのだなあと。
ビールに合うお料理も用意され、考案した方からビールと料理のマリアージュについての話も。
IBUはビールだけでなく、素材にこだわった和食も含むお料理も美味しいのだと、クラフトビール東京主宰の川野さん。
今度また、普通の日に飲みにきたい。
醸造ルームも見学させてもらった。
多数の小さなタンクが並ぶ。
私は全く詳しくないのでわからないが、最新設備も取り揃えられているそうで、参加した方々も興味津々。
醸造途中のビールの状態を示すデータ画面なども見せてもらった。ここでビール作りをする人には今後、このサービスも提供していく予定とのこと。
ビール醸造の素人でも、スタッフのサポートのもと、こうしたデータもしっかり活用していけばきっと、目指す理想のビール作りへの確かな道がひらけていくのだろう。
「見える化」は、特に初心者にとっては大事だ。
先端がホップ柄にくり抜かれた櫂がキュートだ。
この方の左腕にも鮮やかな緑色のホップが彫り込まれている。
どんだけ好きなんだ。
ビール作りの際にろ過して残ったビール粕。
それを練り込んで作ったというプレッツェルが、香ばしくてめちゃうま。
ちなみに「TOKYO ALEWORKS(トーキョー・エールワークス)」でのビール作りは、既にかなり先まで予約でいっぱいになってしまっているそう。個人はもちろんのこと、飲食店などで提供するオリジナルビールや、創業記念品などとしてのニーズもあるそう。
今後、ここ以外にもこうした施設が増加していけば、ホームブリューイングが法律で禁止されている日本でも、それに近い体験ができ、ビールの楽しみ方がさらに拡大することだろう。
期待したい。